永続する美容室

1、永続する美容室とは

(1)ひかり

観光という言葉は「光」を「観る」からなっています。そうです、光を観るという意味です。
その土地の良いところを光といい、それを観ることです。風景であることもあり、人情(=お祭り)であることもあり、あるいはたべものであることもあります。
あなたの美容室のひかりは何ですか?
英語ではひかりをコア・コンピタンスとか、コア・ヴァリューと言いますが、永続する美容室は価値観を大事にしています。

(2)肝心なこと

美容室の経営が永続するためには二つのポイントがあります。
第一は「技術をどのように考えるか」であり、第二は「会計(外部流出費)」です。
会計(外部流出費)のなかでは、特に、紹介料および賃貸料が重大です。

(3)サービス

美容室の内部で行われる仕事は人が行います。 以下、仕事をサービスと言います。

(4)人のバラツキと可能性

人には上手・下手、早い・遅いがあります。同時に、向上の可能性があります。
社長・店長は従業員のバラツキも可能性もすべて認めたうえでまとめ上げましょう。
まとめ上げる力は理念です。
美容室が大事にする価値観を端的に述べた言葉です。
2、技術の考え方

(1)仕事

女性も男性も、若者も年寄りも美しくなりたいです。美容に対する需要は永遠です。
しかし、美容室の経営は安泰ではありません。
永続する美容室と衰退する美容室との違いの一つは技術に対する考え方にあります。

永続する考え:技術を使ってお客さまの美を引き出す。技術=手段
衰退する考え:技術が高ければお客さまが来てくれる。技術=絶対的武器

(2)技術

技術とは、ハサミの使い方、髪の整え方などのテクニックではなく、お客さまの個性(=美)を引き出すものです。
映画「ローマの休日」におけるアン王女(オードリーヘップバーン)のショートカットは彼女の内面をあらわしたものです。
まさに「外見は内面の一番外側」です。
 
a)一流への道

一番にすることはなかなかできることではありませんが、社長・店長がスタッフ(スタイリストなど。以下、美容師といいます)を一流にすることはできます。
いい美容室でなければいけません。
いい美容室とは、美容師が仕事に満足していて、一つの目標のもとに、みんなでいっしょに働くことに喜びを感じているところです。

 
b)社長・店長の役割

◆お店の目標を示し美容師を支援する
◆収支を合わせる

 
c)美容師の役割

◆自分の生活を安定させ、プロとして一つ上をめざすこと

その一つに顔相と心との関係を理解することも役立つでしょう。

3、会計の改善
お金がどれだけお店に入りどれだけ出るかを知りましょう。

標準的な美容室の会計

損益計算書は、おおむね、次表の構成が望ましいです。

悪い例

a)原価がかさむ

原価がかさむ場合、利益がでません。危険です。
原価とは、たとえば、ネット予約の紹介料、シャンプーなどの仕入れ値が高額の場合です。


b)固定費がかさむ

固定費がかさむ場合、やはり利益がでません。固定費とは賃借料です。